カメの甲羅は武器にもなる

カメ類の魅力と現状を中心に情報を発信していきます

ニホンイシガメについて学べる本

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ニホンイシガメ

 

最近、ニホンイシガメを飼育する人、野外で観察する人、保全対策を行う人が増えてきたように感じます。ニホンイシガメの魅力や現状が、やっと一般の方へと少しずつ伝わって行きつつあるな、と実感しています。

 

しかし、ニホンイシガメの生態や現状について関心を持っている多くに方に、生態や現状についての最新の知見がまだまだ行き渡っていないように思います。

 

そこで、今回はニホンイシガメの魅力や現状、生態についてもっと多くの人に知ってもらおうと、ニホンイシガメについて学ぶ際に参考となる書籍を紹介することにしました。

 

これらの書籍を読んで、ニホンイシガメに関心を持ってくれる方が増えてくれると嬉しいです。ついでに、ニホンイシガメに関係する論文リストを作成してありますので、興味がある方はそちらも覗いてみてください。

 

 

 

 

書籍(全て日本語)

1. クリーパー No. 40 特集①イシガメ属 イシガメ属とその近縁属の分類と自然史(後編)(安川雄一郎)

creeperjapan.blogspot.com

ニホンイシガメの分類、形態、生態や保全の詳細について、日本語で書かれた唯一の書籍です。ニホンイシガメとその生息環境の写真が少し載っています。文量は非常に多く、途中で読みつかれてしまうほど、情報量が多いです。出版されたのは2007年と少し古いので、ニホンイシガメの生態に関しての最新の知見(2010年代から2020年代)は漏れていますが、かなり勉強になるかと思います。

 

 

 

 

2. イシガメの里(松久保晃作) LINK

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(画像はamazonより)

とある島に生息するニホンイシガメを扱った写真集のような本で、一冊読み終えたころにはニホンイシガメの生きざまを知った気になれます。写真が非常に多く、個人的には適度な分量でちょうどよかったです。ニホンイシガメの生息環境や一年間の活動パターンを日本語で知りたい方におすすめです。

 

 

 

 

3. 今、絶滅の恐れがある、水辺の生き物たち. ニホンイシガメの章(矢部隆) LINK

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(画像はamazonより)

ニホンイシガメの形態、繁殖、生態や現状などが紹介されている書籍です。一年間の活動パターンや水中での越冬の際の呼吸の仕方、ニホンイシガメの減少要因などが紹介されており、これらの情報を日本語で読みたい方におすすめです。

 

 

 

 

4. 里山生態学. 爬虫類と両生類. 里山のカメ類(矢部隆) LINK

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(画像はamazonより)

ニホンイシガメの分布パターン、食性や捕食者、減少要因などが紹介されています。また、環境指標種としての有効性に関しても論じられており、ニホンイシガメの生態系内での役割などについて知りたい方におすすめです。

 

 

 

 

5. これからの爬虫類学. 5章 日本産イシガメ科カメ類の生態(安川雄一郎) LINK

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(画像はamazonより)

ニホンイシガメを含めた日本産イシガメ科カメ類の分類、生息環境や季節的な移動行動、個体群構成や成長、繁殖、食性などについて幅広く紹介されています。多くの研究事例が引用されているので、興味のあるテーマの引用文献を探すのにも使えます。ニホンイシガメ全般について知りたい方におすすめです。

 

 

 

 

6. はっけん! ニホンイシガメ(AZ Relief・野田英樹LINK

 

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(画像はamazonより)

ニホンイシガメの生態や現状に関してだけでなく、カメ類の文化的な側面や日本国内の研究機関や飼育施設が紹介されており、参考になるかと思います。野生化から飼育下までの様々な写真が数多く載っていて、個人的に好みの書籍です。ニホンイシガメに特化した最も新しい書籍なので、これまで紹介した書籍では触れられていない分野もいくつか載っています。

 

 

 

 

 

論文(英語と日本語)

その他に、ニホンイシガメの生態に関する論文が多数報告されています。以前、個人サイトの方でリストを作成しましたので、興味がある方はこちらをご覧ください。

 

kagashaw.jimdofree.com

 

 こんな感じです。ニホンイシガメについて色々と知りたい。そう思った方は、今回紹介した本や論文を見てみてください。

 

 

その他、日本語で読めるカメ類全般の本についても以前まとめてあります。

note.com

 

以上です。

 

ではでは~