カメの甲羅は武器にもなる

カメ類の魅力と現状を中心に情報を発信していきます

流木はゴミではない

 

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流れついた木の残骸

 

豪雨の後に川を見に行くと、至る所に流木やその破片が溜まっていることがある。

 

これらの流木は、目障りだから、危険だから撤去しろ、などと言われることがある。もちろん、新たにくる豪雨によって、溜まっていた流木が流され、市街地へと流出し、被害を及ぼす恐れがあるのであれば撤去することは当然であろう。

 

しかし、一見邪魔そうなこの流木も、野生生物にとっては貴重な生息場所や休憩場所などとして利用されていることも考えてほしい。

 

流木によってせき止められた緩やかな場所、例えば流木の下は淡水魚をはじめとした多くの水生生物が隠れ家などとして利用している。中でも、カメ類はこのような環境を隠れ家や日光浴場所として利用している。

 

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流木で日光浴中の雑種

 

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流木で日光浴中の雑種

 

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流木で日光浴中のクサガメ

 

前に知人に聞いた話ではあるが、都市河川などでは流木が撤去されたり、周辺の木が伐採されたりすることがあるようだ。

 

もちろん、市民の安全のためには仕方ないことではあるけれど、少しくらいは残しておいても良いではないか、とふと思うことがあった。

 

今回紹介した写真はどれも外来種やそれらの雑種ではあれけれど、日本固有種のニホンイシガメや他の水生生物も流木を隠れ家などに利用している。豪雨が頻発するようになった近年では、災害を防ぐ上で流木を撤去する(特に都市河川)ことが増えてくるかもしれないけれど、少しでも野生生物に配慮して残してもらえるとありがたい。

 

こういう思いで、ちょっと愚痴を書いてみた。